猿鬼は鯛をこっそり食べていたところを神様に追い出されたという話をしましたが、別のお話もまだありますので簡単に紹介しますね。
猿鬼。髪は赤茶毛でちぢれ、赤くはれたその顔はとても人間とは思えず、さりとて猿でもなく鬼でもない。
夜は大切な田畑を荒らし、昼は人里に出て女子供にいたずらをするなどの目に余る悪行の数々、業をにやした村人たちは在所のおやっさまを先頭に一致団結し猿鬼を追い出す知恵を絞りあった。
そんなある夜のこと、“猿鬼の足跡”といわれる甌穴で気持ち良さそうに行水をする猿鬼を見かけた村人たちは、ここぞとばかりに太鼓を打ち鳴らし奇声をあげた。
さすがの猿鬼も驚き、西山から岩井戸へ逃げ込んだのであった。
追い払ったのは神様ではなく村人になってますね。
“ほとほとと 行くや当目の岩井堂へ 二度と帰らぬ釜ん谷”
こんな歌を淵の底に刻んでいった猿鬼だが、今でもこのあたりを“釜ん谷”といい、淵のことを釜淵とよんで親しんでいる。
追い出された理由は諸説あるのは当然ですが、猿でもなく鬼でもない赤茶毛で赤ら顔の猿鬼の姿、ちょっと想像できませんね。
昔の人が外国から来た人を人を『天狗だぁ〜!』っていってたのと同じような感覚なんでしょうか?
船が遭難して能登へ流れ着き、言葉も通じない山里で生きていくためにはこっそりと農作物を盗むしかなかった。女子供も、襲われたんじゃなく話しかけられただけじゃないかと思うと、猿鬼もかわいそうに思えてきます。
猿鬼:あの〜、このあたりに英語が分かる人はいませんか?
子供:ぎゃ〜!鬼だ〜!聞いたこともない妖怪語しゃべって襲ってくる〜!
猿鬼:いや、襲うつもりはないんですが・・・、せめて水か食料を・・・。
子供:たすけて〜!
猿鬼:困ったなぁ・・・。
って感じだったりして。