狸の化けと人の知恵

2006-02-28 AM 11:42 by moto

久々に更新の「能登町の民話」です。今回は娘に化けた狸を一瞬にして見抜いた怪力男のお話。

昔々、能登町・真脇に「浜下佐」という怪力と度胸で有名な男がいました。しかも怪力なだけでなくまじめな働き者だったので友人も多かったといいます。

さて、そんな下佐が畑仕事の合間を縫って隣の地区の友人宅へ遊びに行っていた時のことです。久しぶりに会った友人と会話も弾み楽しいひと時を過ごしていたのに、なにやら外でバタバタと騒がしい、しかもしきりに下佐の名を呼んでいます。
『なんだいなんだい、五月蝿いなぁ~』
下佐は楽しい時間を邪魔されたので少し不機嫌な様子で玄関の戸を開けました。

そこに立っていたのはなんと下佐の娘。なにやら息を切らして慌てている様子です。

『どうした、そんなに慌てて?』

そう言いながら下佐は尺に水を一杯差し出しました。娘はその尺の水を一気に飲み干し、こう言ったのです。

「おとっつぁん、大変なんだよ!婆ちゃんが急病で苦しんでいるんだ」
『なに!それは大変だ、すぐに戻ろう』

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